理事長所信
理事長所信
公益社団法人 東近江青年会議所
第7代理事長 回渕宏治
「和」
自ら切り拓く強い心から始まるまちづくり
始めに
1960年八日市青年会議所、1975年能登川青年会議所が誕生し半世紀を経て私たちの取り巻く環境は急速に変化しました。東日本大震災後、「絆」という言葉に示されるように他人を思いやる気持ちが日本中の繋がりを強くしたように感じる一方、無関心という言葉も隣り合わせにあるように思います。先行き不安な経済情勢やいじめによる自殺、そして今もなお残る東日本大震災の爪痕やエネルギー問題。私たちの取り巻く環境は厳しいものかもしれませんが、先輩たちがこの地でまちづくりの歴史を築いて来られた53年の歴史を引き継ぎ次世代へ繋いでいかなければいけません。そして私たちがこの世に生まれる前からこの町を愛し運動を続けてこられた想いは今も変わらず続ける事が出来ているでしょうか。
「三方よし」の精神を引き継ぐこの東近江地域は古くから売り手よし・買い手よし・世間よしという言葉が根強く残っています。これは相手の事を考え行動すれば、それらを取り巻く環境が良くなるという近江商人の考えです。私たちが運動を行う中で常に互いが想いを伝え、理解し、最善の方法を模索する中で生まれる友情は人生においてかけがえのないものであり、そしてそこには常に和が存在します。共に同じ目標を持つもの同士が互いを励まし、思い遣り、敬うことが重要であり、互いに切磋琢磨する事が自らの成長に繋がります。そしてこの精神を忘れず東近江地域で子ども達の為、まちの為に活動を行っていけば東近江の地がさらに活気あふれ魅力ある町になるはずです。地域の子ども達の笑顔には無限の可能性がありそして希望に満ち溢れています。子ども達に「明るい豊かな社会」を残す為には三方よしの精神を引き継ぐ私たちがこの町を思い見定めていかなくてはいけません。
和で育むひとづくり
テレビや新聞を読むと暗いニュースが飛び交っています。不安定な情勢の中で青年会議所活動を続けていく為には自分自身が強くならなければいけません。今、自らを客観的に判断し、進むべき道を把握しなければ成長は無いでしょう。私たちはどのような時でも自らの進むべき道を判断し自ら運命を切り拓いていく事の出来る人材育成を心掛けなければいけません。そこには共にまちづくりを目指すメンバー同士だからこそ分かり合える悩みがあり、和の気持ちを持って取り組む事が重要であると考えます。自分自身が成長し周囲に尊敬され認められる存在になる事が私たちの目指す「明るい豊かな社会」の第一歩であると考えます。自分の持つ可能性を信じその知識や経験を周囲に伝播しメンバーから発信出来るひとづくりが必要であり、公益社団法人という枠組みにありながらも互いを励まし、思い遣りそして称えあい青年経済人として自らを磨き、輝きを放ち、地域の発展に尽くしていきましょう。
和が広がるまちづくり
まちの発展を願い、運動を行うには青年会議所が行うまちづくりでは無く市民が中心となって行うまちづくりでなければいけません。地域にまちづくりの輪が広がれば、東近江地域に根付く「三方よし」の精神を呼び起こし更に郷土愛が深まるはずです。
本年度37回目を迎える東近江地域の秋の顔といえる二五八祭。まちの発展を考え37年前に始めたこの事業は毎年新たなアイデアを盛り込み新しい形となって今日まで進化してきました。まちを愛し、まちの発展を考えるには青年会議所だけではなく市民と共に行う二五八祭でありたいと考えます。地域に愛されている二五八祭だからこそ私たちは長きに渡って続けてこられました。私たちの行うまちづくり事業は市民と共に行うまちづくりであり、市民が自発的にまちづくりを考え行動を起こすその先に私たちの目指すまちづくりがあると考えます。
和で始まる夢づくり
現代の子ども達を取り巻く環境は私たちが過ごした少年時代と違いパソコンや携帯電話等多くの端末より膨大な情報を居ながらにして取り入れる事が出来、相手の顔や声を聞かなくてもコミュニケーションを取ることが出来ます。しかしそれは血の通ったコミュニケーションでは無く文字の羅列でしかありません。感受性の強い少年時代に相手を想う気持ちを育む事は重要であり、豊かな感性と想像力に触れる事は私たちの成長にも繋がります。私たちには夢を抱き、その夢に向かって走る子ども達の無限に広がる未来を守り伸ばす使命があります。
積極的な会員拡大
多くのLOMが抱えるメンバーの減少は青年会議所運動を継続していく為に必ず克服しなければなりません。多くの先輩が毎年卒業されていく中で組織の強化を図り充実した活動を行う為にはメンバーの拡大は必須であります。より多くの仲間と共に運動を起こせば成し遂げる事も無限に広がります。本年度は私たちの目指す「明るい豊かな社会」の実現に向かって、青年会議所の基本運動である会員拡大に全てのメンバーが関わり会員の増強に努めます。
新法人格での組織運営
昨年6月1日に取得した新法人格。この新たな組織運営の中でメンバー同士が互いに思い遣り称え合う為の最善の運営を見極める必要があります。「明るい豊かな社会を築く」には共に想いや目的を共有し達成感を得る組織力の強化を図る必要があると考えます。
結びに
青年会議所は単年度で組織が替わり毎年新しい和が生まれる組織です。共に「明るい豊かな社会」を目指し熱く議論しぶつかり合う事もあるでしょう。そして時には厳しく接し、共に笑い、共に感動する。行動を起こす中には常に和が存在します。「和を似て尊しとなす」の気持ちを持ち接する事は、互いの絆が深まりそれはLOMの結束に繋がります。そして青年会議所運動を続けていく中で私たちには家族の和や会社の和が根底にあります。まちづくりを目指す私たちだからこそ、家庭を守り会社を守り大きな和に向って歩まねばいけません。東近江青年会議所ビジョンを2010年に策定し3年目となる本年は「ひとづくり」「まちづくり」「夢づくり」の大きな3本の柱からなる東近江青年会議所の運動の指針に基づき活動を展開してまいります。そしてそれらが大きな運動となった時に東近江地域は滋賀に誇れるまちとして誰もが「夢を語るまち」として受け継がれます。
スローガン
和
自ら切り拓く強い心から始まるまちづくり
基本方針
1.積極的な会員拡大
1.自らを高める会員研修
1.次代を見据えたまちづくり事業の開催
1.夢へ繋ぐ青少年研修事業の開催
1.公益社団法人としての円滑な運営
1.想いを共有する情報の受発信